福島県社会福祉協議会

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Ⅰ.福祉サービス第三者評価事業の案内

第三者評価の目的


1.サービスの質の向上

 経営環境や利用者の意識の変化に伴い、今、福祉事業の経営者は提供する福祉サービスの質の向上を強く求められています。
 第三者評価事業は、客観的・専門的な評価を受けることで事業者自らが個々の抱える課題を具体的に把握し、サービスの質の向上へ向けて取り組むための支援を目的とします。

2.利用者への情報提供

 評価結果を公表することで、利用者が自分のニーズに適した事業者を選択するために有効な情報を提供します。


<社会福祉法第78条>
社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サービスの評価を行うことその他の措置を講ずることにより、常に福祉サービスを受けるものの立場に立って良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めなければならない。


 これらの成果を踏まえた上で、地域やサービス種別などによって評価内容に大きな開きが出ないよう、全国的に一定の評価水準を確保した共通の第三者評価事業へと移行していきます。
 そのため、国と地方自治体による福祉サービス第三者評価事業の新しい推進体制が整備されました。

 

新しい推進体制の概要


◎ 国は、評価機関の認証、評価基準と手法、評価調査者養成、評価結果の公表についてガイドラインを作成しました。(平成16年5月7日厚生労働省発「福祉サービス第三者評価事業に関する指針について」)
◎ 各都道府県は第三者評価事業の推進組織が設置されます。(各都道府県に1組織)

◎ 都道府県の推進組織は、国のガイドラインをふまえ、それぞれの地域性や福祉の状況を考慮した評価事業を、次のように具体的に推進していきます。

1. 評価機関の認証を行います。
2. 評価者調査者養成研修を実施し、評価調査者の育成を行います。
3. 評価基準・評価手法についての検討、策定、見直しを行います。
4. 評価結果を公表します。
5. 第三者評価事業に関する普及・啓発活動や、相談・苦情への対応を行います。


◎ 全国社会福祉協議会は、評価事業普及協議会と評価基準等委員会を設置し、都道府県の推進組織の活動を支援していきます。


都道府県推進組織とは


 各都道府県で実際に第三者評価事業の推進を担う組織です。ガイドラインをふまえた上で、地域の特性などを考慮した活動を行います。
 都道府県、都道府県社会福祉協議会、公益法人、都道府県が適当と認める団体のいずれかによって設置されます。
 平成25年3月現在、47すべての都道府県が既に推進組織が設置されています。


評価機関の認証とは


 都道府県推進組織が認証要件を策定し認証を行います。
 認証は評価機関に一定の水準を求めて行われるもので、独自の活動を制約するものではありません。
 国のガイドラインでは、法人格、評価調査者についての要件、苦情対応体制の整備などの認証要件が示されています。

 平成25年3月現在、全国に442の第三者評価機関があります。


評価調査者(福島県社会福祉協議会登録の調査者)

資格等  
1 1803 保育園長、保育士・幼稚園教諭 b
2 1901 福祉系大学非常勤講師 a

3

1909 社会福祉士 a
4 1914 障害者相談支援事業所理事長、精神保健福祉士 b
5 2003 保育士 b
6 2007 老人福祉施設長・介護支援専門員・社会福祉主事 a
7

SK18028

2106

社会福祉士 b
8

SK2019006

2107

社会福祉士 a
9 2202 社会福祉士 b
10 2203 老人福祉施設長・社会福祉士・介護支援専門員 a
11 2401 社会福祉士・精神保健福祉士 b

12

2503 社会福祉士 a
13 2602 福祉系大学教授・社会福祉士・介護支援専門員 a
14 2606 保育園長、保育士 a
15 2607 福祉施設長、社会福祉士・精神保健福祉士・介護支援専門員 a

16

SK18027

B16005

社会福祉士事務所長、社会福祉士・介護支援相談員・看護師

17

2804 障害者施設長、精神保健福祉士・社会福祉士
18 2807 社会福祉士

b

19 2906 福祉事務職
20 2907 社会福祉士

21

SK2019005

2909

社会福祉士・保育士 b
22 3004 福祉施設管理者
23 3005 社会福祉主事 a
24 3006 社会福祉士 a
   社会的養護施設 評価調査者
      a 組織運営管理/b 福祉・医療・保健の有資格者等

以上、平成31年4月現在24名の評価調査者が登録。

評価調査者養成研修とは


 第三者評価の専門性を確保するために、評価調査者は都道府県推進組織が実施する養成研修を修了する必要があります。
 養成研修では第三者評価の基礎知識、分野別の課題、演習、実習などのカリキュラムが組まれます。
 また養成研修修了者に対しては、定期的に評価調査者継続研修が実施され、事例研究や演習などで評価者のスキルアップをめざしていきます。

福祉サービス第三者評価Q&A


Q: 評価機関はどのように選ぶのですか?
A: 事業者の所在する都道府県が認証した評価機関の中から事業所が自由に選択できます。

Q: 評価結果はどのように公表されますか?
A: 国のガイドラインでは、記述形式による全体の総評と、すべての評価項目の評価結果を公表するよう示されています。この他、項目別になぜその評価結果になったかという理由の説明を加えるなどの工夫が考えられますが、その検討は都道府県推進組織で行われ決定されます。

Q: 評価基準は都道府県やサービス種別によって異なりますか?
A: 評価内容の一定のレベルを確保し評価結果にばらつきが生じないよう、国が、都道府県、サービス種別に共通した評価基準をガイドラインで示しています。それぞれの都道府県推進組織では、この評価基準ガイドラインを土台にして、地域性や種別の特性に配慮した独自の評価基準を策定することができます。

Q: 第三者評価は毎年受審するのですか?
A: 国のガイドラインでは、受審の頻度については特にふれていません。都道府県推進組織の判断によるものとなります。

Q: 自己評価と第三者評価の関係はどのようなものですか?
A: 第三者評価では、まず「書面調査」という段階があり、第三者評価と同じ評価基準による自己評価を行ってもらいます。また、事業所が独自に自己評価に取り組んでいる場合には、評価基準の中にそれを評価する項目があり、そこでサービスの質の向上に取り組んでいるという評価を受けることができます。

Q: 事業者の特徴をよく理解した評価者に評価してもらえますか?
A: 都道府県推進組織では、「評価調査者養成研修」「評価調査者継続研修」を実施して評価調査者の育成を行います。また、全国社会福祉協議会によって「評価調査者指導者研修」が実施されます。指導者研修は、都道府県推進組織で評価調査者の育成にあたる指導者の方に参加してもらうもので、都道府県によって養成研修の内容に開きが生じないよう実施されます。

Q: 評価結果に疑問があった場合は、申し立てができますか?
A: 都道府県推進組織に対応窓口が設置されます。